【2】安全衛生管理体制 2

元方事業者が講ずべき措置について

全ての元方事業者(=仕事の一部を請負人に請け負わせているもののうち当該請負契約のうちの最も先次の請負契約における注文者)は、以下の事項が義務付けられています。

  • 関係請負人又は請負人の労働者が関係法令に違反しないよう指導すること
  • 上記の関係請負人等に法令違反が認められた場合は是正のため必要な指示を行うこと

なお、関係請負人等は当該指示に従わなければならないことも明記されています。

特定業種における元請と下請の労働者が混在する事業場について(統括安全衛生管理)

労働安全衛生法の義務主体は事業者とされており、原則としてその責任範囲はその雇用する労働者(例外=派遣労働者)ですが、特定業種(建設業及び造船業)において元請(元方事業者)と下請(関係請負人)の労働者が混在する作業現場などでは、各事業者が雇用する労働者についてのみ安全に配慮し、適法に作業を進めても十分とは言えません。

そこで、元請は「混在作業によって生ずる労働災害を防止するため」統括安全衛生責任者等を、下請は安全衛生責任者等を選任し、一定の安全衛生に関する業務を行わせることとされています。

ただし、このことによって下請事業者の安全衛生責任が軽減されるわけではなく、また、元請がその事業場の安全衛生責任を全て負う訳でもありません。あくまで「混在作業によって生ずる労働災害」を対象とした制度です。
(例:A社が資材をクレーンで移動させている下でB社が作業をしている。両社は適法にかつ自社の計画通りに作業を行っており、自社作業についての労働者への安全指導も徹底している。元請はこういう「混在作業によって生ずる危険状態」を回避するために「作業間の連絡調整」を行わなければならない。)


特定業種における統括安全衛生責任者等の選任義務 (出典:図解で早わかり 最新 労働安全衛生法のしくみ 49ページより)

◆統括安全衛生責任者

元請事業者が選任し、下記の業務などを行います。

  • 協議組織の設置と運営
  • 作業間の連絡と調整
  • 作業場所の巡視
  • 関係請負人が行う、労働者の安全衛生のための教育に対する指導や援助
  • その他、労働災害を防止するために必要なこと

◆安全衛生責任者

元請事業者が統括安全衛生責任者を選任しなければいけない現場で業務を行う下請け業者は、一事業者(一社)に一人安全衛生責任者を選任しなければいけません。

また、以下のような業務を行います。

  • 統括安全衛生責任者との連絡
  • 統括安全衛生責任者からの連絡を関係者へ伝えること
  • 統括安全衛生責任者との連絡のうち、当該請負人に関するものの実施についての管理 など

◆元方安全衛生管理者

統括安全衛生責任者の統括管理すべき業務の実施について具体的に管理する人です。
統括安全衛生責任者の補佐をします。


◆店社安全衛生管理者

元請事業者は規模の大小によらず法の定める統括安全衛生管理を行わなければなりませんが、特に建設業において統括安全衛生責任者の選任義務まではない中規模の作業現場のうち、ずい道工事など一定の工事について、現場の統括安全衛生管理担当者を指導・援助する役割を担います。

店社安全衛生管理者には、以下のような業務があります。

  • 最低でも月1回、作業を行う場所の巡視
  • 労働者の作業の種類や実施状況の把握
  • 協議組織の会議への参加
  • 元請業者が作成した作業の工程計画、機械・設備などの配置など、計画通りに措置が講じられているかの確認

 

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