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【第4章】第6節 災害防止

1.災害事例 事例-1 建設中擁壁の塗装作業中の感電事故

【事故の発生概要】

受電電圧:6.6KV・業種:小売業・保守形態:外部委託

【被害状況】

事故発生電気工作物:高圧引き込みケーブル(6KV)

被災者:作業者26歳、男性、資格なし、作業経験年数7年

感電負傷:入院8日~右すね、左腰上部、左手人差し指、中指、薬指に3本火傷

【事故の状況】

被災者は建物最上部の擁壁外部の囲いの部分(地上9M)を、ブランコ式で塗装作業を行っていたところ外線電力の引き込み部分高圧交流負荷開閉器が有り、直下の高圧引き込み線に右足が触れ感電した。被災者は直後一時気を失ったが自力で地上に戻り、現場責任者(上司)に感電の旨の報告をした。

【事故の原因】

・被災者は現場作業場所の状況を考える(高圧線に接近する)ことなく危険に対し認識がなかった。

・囲いと高圧引込線の離隔距離は技術基準では、80cm以上とされているが、当現地は最も狭い所で35cmであった。

・引き込み設備に対して工事を着手する前、事前準備をしていなかった。

・高圧近接作業が行われるにも関わらず電気保安法人等、工事実施の事前通知が行なわれていなかった。

【再発防止対策】

・電力会社に区分開閉器(AS)の開放を要請し、全停電での作業を実施する。

・高圧架空引込線の離隔の適正を厳守と再確認実施(技術基準解釈第99条の遵守)。

・作業区画の高圧引込線を防護管又は絶縁シートで離隔する。

・電気主任技術者の立ち合いを要請する。


2.災害事例 事例-2 電気負荷設備を確認中での感電災害事故

【事故の発生概要】

受電電圧:6.6KV・業種:食品加工業・保守形態:外部委託

【被害状況】

事故発生電気工作物:ブロワー負荷設備(100V)

被災者:作業者36歳、無資格、電気保安業務経験無、感電負傷事故

【事故の状況】

ブロワーのコンセント部でネジのゆるみが発生し、欠相状態の運転に成ってしまった為、内部モーターが損傷し漏電した。故障をしたブロワーを確認しようとしたところ、感電した。スイッチ内のアース線が接続されていなかった為、漏電遮断器はその時作動しなかったが、被災者が漏電したブロワーに触れた際、初めて電路が形成されて漏電遮断器が動作した。

【事故の原因】

・コンセントの配線が不適切だった。

・アース線の接続が不適切だった。

【再発防止対策】

・工場内の全コンセント及びアース線を再確認し改修を行った。

・作業前には作業者に対して充電範囲を確認及び認識させる。

・電気工事の施工ミスを防止するため、配線工事は資格を有した者以外の者には行わせない。


3.災害事例 事例-3 電気配線の誤結線による感電災害事故

【事故の発生概要】

受電電圧:6.6KV・業種:製造業・保守形態:専任者有

【被害状況】

事故発生電気工作物:金型クランプ装置(210V)

被災者:作業員36歳、無資格、電気保安業務経験無、感電負傷事故

【事故の状況」

工場内で金型を持ち上げる為にクレーンのフックを金型にかけようとしたところ、いきなり火花が散り、電撃を受け感電した。手が吸い付き指が硬直して、離れなくなった。金型を固定する台の配線状況を確認したところ、電源プラグ(4P)の接続端子において、アースに接続されるべき線がT相に接続されていた。

【事故原因】

・電源プラグへの電線接続工事完了後の確認作業がされていなかった。

【再発防止対策】

・作業内容、工事完了後の作業確認の徹底。

・事業所内で使用しているプラグの再点検(外観目視、配線目視)。

・漏電ブレーカの設置。

・電気取り扱いの安全周知徹底。


4.災害事例 事例-4 変圧器のケーブル接続状況確認中での感電災害事故

【事故発生概要】

受電電圧:66KV・業種:大規模製造工場・保守形態・主任技術者選任

【被害状況】

事故発生電気工作物:試験用発電機の励磁変圧器(3KV)

被災者:作業者40歳男性、資格~第1種電気工事士、電気工事経験年数17年

感電負傷(入院・5日)「右大腿部に通電によると考えられる皮膚壊死・

発赤(ほっせき)、腫脹(しゅちょう)、疼痛(とうつう)」

【事故の状況】

電気設備所管担当者1名、施工業者担当2名、施工業者の協力会社担当者1名(被災者)が、高圧ケーブル更新工事の現状確認現地調査を行う為、昼休みに調査を実施していた。施工業者担当者は電気設備所管担当者に試験用発電機用励磁変圧器の詳細を確認したい主旨を伝えると、電気設備所管担当者は安全フェンスの鍵を開錠した。当該変圧器に移動し、変圧器本体の銘板を確認したが、表面が経年劣化により老朽しており文字が良く読み取れない状態であった。この為、被災者は電気設備所管担当者にケーブルの接続状況を確認する為当該変圧器上部に上りたいと伝えた。電気設備所管担当者は、「昼休みであること、電気業者の方の要望で有り、当然事前段取りで、停電している。」と思い込み、当該変圧器昇降用梯子に設置されている昇降防止扉の開錠を行った。被災者は昇降梯子を使用し、試験用発電機の励磁変圧器の上部に上がり、カーブルの接続部分を確認しようとしゃがみ込んだ瞬間、当該変圧器の一時側(3300V)のブッシングに右膝が接触し感電した。

(被災者の服装:電気安全帽、安全靴、作業着(上下)、革手袋)

【事故原因】

・同一区画内に電源系統の異なる機器が有った

・当該変圧器の安全柵の高さが十分でなかった。

・点検用出入口を設けてなかった。

・当該変圧器の充電状態が確認出来なかった。

・試験担当者が試験終了後に当該変圧器の電源を遮断しなかった。

・検電と接地を行わなかった。

・昼休みは停電していると思い込んでいた。

・現場調査作業は電気設備所管の「構内作業安全確認書」を作成する作業区分ではなかった。

・電気設備所管部長が試験担当者に現場調査作業で現場に立ち入る事を伝えていなかった。

【再発防止対策】

・隣接する充電部への接近を防止するために安全柵を設置する。

・外部から充電部に接触しないように、当該変圧器の安全柵をかさ上げし、変圧器全体を覆うように改造する。

・安全柵の点検用出入口を設けて施錠する。

・当該変圧器の充電状態を表示する為に安全棚に赤色灯回転灯を設置する。

・当該変圧器の点検用出入口にインターロック用スイッチを取り付け、当該変圧器一次側の遮断器と連動させる。

・手動操作による当該変圧器一次側遮断器の切り忘れを防止するため、試験用終了時に自動開放するシステムに改善する。

・電源遮断の確認、検電、接地を徹底する。

・昼休み作業を禁止する。

・マニュアルの新規作成、一部改正を行う。

・安全教育を実施する。


5.災害事例 事例-5 学校施設での感電災害事故

【事故の発生概要】

受電電圧:6・6KV・業種:中学校・保守形態:外部委託

【被害状況】

事故発生電気工作物:高圧母線(6.6KV)

被災者:電気工事業者30歳男性・第1種電気工事士、電気工事経験年数7年6か月感電負傷事故

【事故の状況】

学校内の特別教室の空調設置工事を行い、工事はほぼ完了して残務作業だけの状態であった。事故当日は作業者1名で電気室に入り、高さ3mの空調設備の低圧幹線のシール(壁と電線の隙間を埋める)をしていた。被災者は脚立に登り、高さ約3mの所で作業を開始したところ、さらに上にある他の配管シールが気になり確認しようとしたところ、誤って背後にあった母線に接触し、左膝に抜け感電負傷。3日間の入院を要した。

【事故原因】

・高圧充電部近接作業にも関わらず安全対策を講じてなかった。

・指示された作業方法以外の作業を行った。

【再発防止対策】

・高圧充電部近接作業は全停もしくは防護措置など対策を十分とってから実施する。

・安全作業の基本を軽視することなく遵守する。

・単独作業の禁止

※災害発生の原因追及を行って行く上に共通した行動が多くある。

これは、当日の作業予定に無かった作業(寸工事)を、「ついでに・・とか、とりあえず・・」等で作業方法を簡略化し、作業行動をとった結果が、取り返しのつかない事になっていることがある。


6.災害事例 事例-6 飲食店での感電災害死亡事故

【事故の発生概要】

受電電圧:6・6KV・業種:飲食業・保守形態:外部委託

【被害状況】

事故発生電気工作物:オーブンベーカリー(210V)

被災者:従業員30歳男性、資格~無資格、電気保安業務年数なし

感電死亡災害

【事故の状況】

閉店間際の店長と店員(被災者)で作業を行っていた。店長は店内ホールに行き、店員は厨房で作業を行っていた。23時過ぎに店長が厨房へ行ったとところ、オーブンベーカリーの前で店員が倒れているのを発見した。直ぐ救急車で病院に搬送されたが、死亡が確認された。

【事故原因】

・オーブンベーカリーの照明を取り替える為、盤の蓋を取り外そうとしたところ程度の高さであることから、作業中に前のめりになり転倒したと推測される。

【災害防止対策】

・オーブンベーカリー機器の側面カバーを外すと、電源が自動的に切れる様に改造した。

・機器内部の電球等の交換時には分電盤の電源を切り、安全確認の上行う。

・機器本体の分かり易い所に危険のステッカーを貼る。

 

 

 

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