【安全衛生だより】高所作業をしていた職人の話
高所で枝を切っていた職人が、軒先まで降りてきたとき、師匠が「気をつけて降りろ」と声をかけました。「今さらなぜ?」と問うと、師匠は静かに答えました。
「高い場所では、自分で気をつける。だが、地面が近づくと気が緩む。事故は、安心した瞬間に起こるものだ」
実はこの話、700年前の随筆『徒然草』に記された一節です。現代でも「1メートルは一命取る」という標語が広く使われていますが、同じような安全への意識が700年もの昔から日本に根付いていたことに、私は深い驚きを覚えました。
古典が現代に伝える教訓。安全への取り組みは、まさに永遠の課題なのだと痛感させられます。
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