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序章①

第1節 労働災害(電気関係)の発生状況について

わが国においては一般家庭も含め電気災害は毎年数多く発生しており、労働災害については特に建設業の災害が多くみられ、各種生産工場などにおいても様々な形で発生しています。

事業主をはじめ、関連する方々の災害撲滅意識と地道な努力、電気関係設備の安全化等により長期的には減少傾向にありますが、未だに死亡災害も発生しています。

また、次に示す統計を見ますと、近年の感電死亡災害は高圧より低圧の方が例年高い割合を示しています。


感電による死亡災害者数の状況(厚生労働省公表データより)

なお、業種別ではやはり建設業のうちの電気工事関連業種の発生率が高い傾向にあります。


第2節 労働災害はなぜ起きるのか

電気に関する労働災害はなぜ起きるのか・・・発生原因には大きく分けて二つの要因があると言われています。

一つは電気関係設備や機材・工具の故障や不備、あるいは作業する環境に問題があったなど、「不安全な状態」であったこと。もう一つは、作業者自身の行動が、知識不足や注意不足あるいは意図的な手順省略など、あるべき作業の手順・方法から外れた「不安全な行動」となってしまったことです。そして、大半の災害にこの両方がかかわっているということを、認識しておく必要があります。

 

災害事例より

  • 当日の現場の都合で停電作業の予定が活線作業となった。
  • 差し込み口が破損した電工ドラムを「まだ使えるから」といって使い続けた。
  • 面倒なので発電機の出力部分の感電防止用カバーを外したまま使っていた。
  • 点検を怠り、穴の開いた保護手袋を使っていた。
  • 昨日も使っていた機械設備が漏電した。
  • 慣れた作業なので大丈夫だろうと検電をしなかった。
  • 停電する回路を間違えた。
  • 長年使用し続けたのでアーク溶接機電撃防止装置が故障していた。

不安全な状態と不安全行動の関係

(休業4日以上の労災総件数のうち、1/2.8を抽出して内容分析した厚労省発表データに基づく)

 

 

 

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