第7章:安全委員会・衛生委員会の設置と運営
7-1 委員会の種類と設置義務
労働安全衛生法では、50人以上の事業場に対して以下の委員会の設置を義務づけています。
| 委員会 | 設置義務のある事業場 | 目的 |
|---|---|---|
| 安全委員会 | 製造業、建設業、運送業など特定業種で50人以上 | 安全に関する事項を調査審議 |
| 衛生委員会 | すべての業種で50人以上 | 衛生に関する事項を調査審議 |
| 安全衛生委員会 | 両方必要な場合、統合設置可能 | 安全・衛生両方を調査審議 |
安全衛生委員会として統合可能
安全委員会と衛生委員会の両方が必要な事業場では、安全衛生委員会として統合設置することができます。実務上は統合設置の方が効率的です。
7-2 委員会の構成
7-2-1 必要な委員
| 委員の種類 | 選任方法 |
|---|---|
| 議長 | 事業者が指名する(管理監督者の中から) |
| 事業者側委員 | 安全管理者・衛生管理者・産業医など |
| 労働者側委員 | 労働者の過半数を代表する者の推薦に基づき事業者が指名 |
委員数の目安
法律上の最低人数の定めはありませんが、実務上は5〜9名程度が一般的です。労使双方のバランスを考慮し、労働者側委員が半数以上となるように構成します。
7-2-2 構成例(50~100人規模の事業場)
- 議長:総務部長(事業者側)
- 事業者側委員:衛生管理者、人事課長
- 産業医:嘱託産業医
- 労働者側委員:各部門代表3~4名(労働者の推薦による)
7-3 委員会で審議すべき事項
| 審議事項 | 内容 |
|---|---|
| 労働者の危険防止 | 機械設備の安全対策、作業方法の改善など |
| 労働者の健康障害防止 | 作業環境改善、健康診断実施計画など |
| 労働災害の原因・再発防止 | 労災発生時の原因分析と対策 |
| 労働者の健康保持増進 | 健康相談、メンタルヘルス対策など |
| 長時間労働対策 | 労働時間管理、面接指導の実施状況 |
| ストレスチェック実施計画 | 年1回のストレスチェック実施方法の協議 |
7-4 開催頻度と運営
7-4-1 開催頻度
⚠️ 毎月1回以上の開催義務
委員会は、毎月1回以上開催しなければなりません。定例会として毎月決まった日時に開催するのが一般的です。
7-4-2 運営のポイント
- 定例開催:毎月第3金曜日など、固定スケジュールを設定
- 議事録作成:委員会の議事概要を記録し、3年間保存
- 議事録の周知:議事録を労働者に周知(掲示、イントラネット等)
- 実効性の確保:形式的な開催にならないよう、実際の職場改善につなげる
7-4-3 標準的な議題例
- 前回議事録の確認
- 産業医報告(職場巡視結果、健康相談状況)
- 衛生管理者報告(職場巡視結果、衛生管理状況)
- 健康診断実施状況と事後措置
- 長時間労働者の状況と面接指導実施状況
- 労働災害・ヒヤリハット報告
- 職場環境改善の提案と進捗確認
- その他
7-5 議事録の作成と保存
委員会の議事録は、法令で3年間保存が義務づけられています。
7-5-1 議事録に記載すべき事項
- 開催日時と場所
- 出席者氏名
- 議題と審議内容
- 決定事項・対応方針
- 次回開催予定日
7-5-2 議事録の周知方法
周知義務
委員会の議事概要は、労働者に周知しなければなりません。以下の方法が一般的です。
- 社内掲示板への掲示
- イントラネットへの掲載
- 社内メールでの配信
- 回覧による周知
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